漫画感想・紹介

セリフが無いからこそ感じるものがある『女子かう生』

もも子の生活を”眺める”無声漫画

ごく普通の女子高生もも子と、友人のしぶ美、まゆみが繰り広げる日常を描いた漫画です。

面白いのは漫画の中にセリフが全く使われていないところ。
まるで普段の生活を切り撮ったスナップ写真のように、彼女たちの日常風景が描かれます。

若井ケン先生の漫画『女子かう生』の紹介です。
2019年にアニメ化もされ、2022年11月時点で9巻まで発売されています。

主人公もも子たちの日常生活を描いた漫画なのですが、表情豊かで躍動感のある彼女たちの生活はとてもかわいい!

セリフや文字の説明が無くてもストーリーや心情はこんなにも伝わるものなのかと、新鮮な楽しさを感じられる漫画です。

あらすじ

とある高校に通う残念美人のもも子、クール系眼鏡のしぶ美、癒し系ちびっ子のまゆみたち3人の日常生活がくり広げられます。

下校途中に買い食いしたり、夜更かししたり、折り紙で遊んだり。
夏には学校のプールに忍び込んで遊んで叱られたり、冬にはこたつでみかんを食べたり・・・。

そんな彼女たちが何気ない日常がめいっぱい楽しんでいる風景が、ゆっくりとしたペースで描かれます。

セリフが無いからこそ新鮮に感じる楽しさがある

この漫画は少しの擬音などを除けば、全く文字が使われていません。
もちろんキャラクターのセリフは一切無し。

まるで”無声映画”や、写真を切り貼りして動画にした”クレイアニメ”のように、もも子たちの生活がコミカルに描かれています。

読んでみてまず驚いたのは、セリフが無くても彼女たちの関係性や考え方、感じていることまでちゃんと想像できることでした。
表情豊かで自由奔放に動く姿をみていると、”あぁこんなことを考えているんだろうな”と共感できる部分がたくさんありました。

そして「想像」だからこそ、読み方楽しみ方の自由さも面白い。

はっきりセリフとして明言されていないからこそ、当然読む人によって感じ方も違うし、2度目3度目に繰り返し読んだときに感じる内容も違ってくるんですよね。
読み返した時に以前と違う楽しさを感じられる素晴らしい漫画だと感じました。

残念美人のもも子がかわいい

主人公のもも子は黙っていれば美人のギャル。
でも人よりも好奇心旺盛で行動力があり、たまに人とは違うこともしてしまう。

そんな彼女の日常は眺めていてとても楽しいものでした。
それに占いの運勢1位で一日中はしゃいだり、おばけを怖がって泣きそうになったりと表情がくるくる変わるのは非常にかわいいですね。

まとめ

若井ケン先生の漫画『女子かう生』の紹介でした。

セリフの一切ない、表情や情景からもも子たちの生活を眺める漫画です。
ゆっくりと流れる彼女たちの時間は繰り返し読み返したくなる良い漫画だと思いました。

興味があったら是非読んでみてください。

-漫画感想・紹介
-